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大兼印刷のDM戦略ブログ

身近にある事例を題材にDM戦略への手がかりを見い出す!
物の捕らえ方、考え方のポイントを不定期更新ですが、
掲載して参ります。

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富山の薬売りが子供に
「紙ふううせん」をお土産に配っていたことはよく知られています。


大人には「紙絵」なるものを配っていたことをご存知でしょうか、
これは多色刷りの版画で
雑誌やテレビのない時代には大変人気があったようです。


江戸時代末期には薬売りが持ってくる「絵紙」は、
話題と色彩が満載の週刊誌といったところでしょう。

この時代には、各地を回ってやってくる薬売りの行商人は、
都での出来事などを話してくれる情報屋で
現在のニュースキャスターと言ったところでしょう。


これがきっかけで交流が始まることも珍しくなかったようです。



また、「紙ふううせん」のお土産はおもちゃの少ない時代の子供には大変喜ばれ
「ふうせんやさん」とも呼ばれていました。

紙ふうせんは軽く・コンパクトで持ち運びに便利であったでしょう。


勿論、紙ふうせんに薬の広告を入れることを忘れても忘れてはいません。

最先端を行くマーケティングでこんなやり方よく思いついたなと感心しきりです、
先人の知恵に追いつきたいものです。
                
参考資料:社団法人富山県薬業連合会ホームページより

約300年も前に始まった富山薬売りは
現在のマーケティング手法が多く含まれています。


客先に薬を預けておいて、
次の訪問で使った薬の代金を回収するというやり方は
「先用後利」と言われるそうです。


使った分だけ支払えばよく売る側にも利用者にも
非常に都合の良い販売方法だったみたいです。



一度取引が始まると、
続けて購入してもらえる継続性もあったようです。



今で言うところの顧客リストが「懸場帳」と言われるもので
住所
氏名
薬の銘柄
使用量
集金額
家族構成
などが記載されていました。


ここまでは常識ですが
顧客の家系が胃腸が弱いとか
親戚や嫁がどこから嫁いで来たかまでの
マーケティングリサーチがされていたようです。


これだけリサーチされていると
無駄なく薬を届けることができたでしょう。

今の通信販売でのリピーター獲得をすでにやっていました。


今の名簿と同じようにこの「懸場帳」は
高値で売買されたようです。



行商人さんが辞めるときにはこれを売って退職金にしたそうです、
全くよくできたシステムです。
                
参考資料:社団法人富山県薬業連合会ホームページより

新聞の購読者数が減ったから
折り込みチラシをやめようと言っているのではありません。


消費者の思いと売り手の
思いが違うならやめた方がいいと言っているのです。


あるスーパーで月2回の折り込みチラシを1回にしたら
売上が103%に伸びたそうです。



チラシに掲載する商品は
スーパーの思惑とは別に
メーカーの意向も入り
必ずしもお客様の求めている商品ではありません。


メーカー側が売りさばきたい商品を
特売品として掲載していました。

今のお客様は賢いのでこんな子供だましみたいな手には引っ掛かりません。
特売品につられてついで買いなんてしません。



このスーパーでは、チラシではなくお客様の求めているものを探り、
店頭で毎日お客様の求めている特売品大きく掲示することに替えたようです。


そうすることで
毎日お客様がお店に来られ他店との差別化もできます。


何といっても特定の日だけお店に来て戴くより毎日来て戴くことが有り難いです。


また、携帯電話のQRコードを使って情報を流すと
リアルタイムの特売品とか、雨の日特売とか色々な仕掛けもできます。

先日ある和菓子のお店がオープンしました。


オープン初日より予想以上の来店・集客があり、それは良かったのです。



しかし、売り手は商品を熟知していますが、
和菓子というのはどれも結構形が似ているし、
商品名でモノを判断しにくいのでお客様が混乱していました。

それもショーケースとオーダーを取る場所が少しだけ離れているので、
お客様が行ったり来たりで混乱していました。

その後、色々とメニューボードや商品カードなどの
工夫をされてすぐに収まりました。



みなさんも店頭でオーダーするのに商品が理解できなかったり、
セットメニューが判りづらくて迷うことってありますよね。


お店の方もイライラされていますが
客側もストレスがたまっているのです。


もう少しお客様目線で物事を考えてあげれば、
お店の思いとお客様の思いが一致するのではないでしょうか。


人間の五感には聴覚(耳)・嗅覚(鼻)・視覚(目)・触覚(手)・味覚(口)がりますが、
情報の入り方に大きな差があります。

多い順に並べると
目(87%)
耳(7%)
手(3%)
鼻(2%)
口(1%)
となります。

圧倒的に目から入る情報が多いかと言うことが判って戴けると思います、
言いかえると目に入れる情報がいかに大切かと言えます。



集客力を考えた場合には店舗であれDMであれチラシであれ、
色・形・フォントなどから受ける第一印象がいかに大事か、
また店舗であれば目で感じる雰囲気も大切にしたいですね。



人対人の場合、第一印象で悪いイメージを与えてしまった場合
それを払拭するのに30時間も掛かるそうです。

飲食店でやたらとメニューの多いお店があります。


売り手は品数が多い方がお客さんの選択肢が増えていいと思いがちですが、
お客さんはそうとは限りません。

何を選んでいいか判らず迷ってしまいます。


居酒屋のようにお客さんの滞留時間が長くなれば
売り上げはアップします、
昼食をメインとしている飲食店では滞留時間よりも回転数が勝負です。


お客さんが迷っている1分が1回転落としているかもしれません。

メニューが多い場合は、
ここにもPOPと同じように
「店長お勧めメニュー」とか
「人気NO.1」とか
言葉で誘導するのもひとつの手法です。

今日あるメーカーから展示会のDM(ダイレクトメール)が届きました、
透明の封筒にオファーとしてボールペンが付いていました。


ここまでは工夫を凝らしてというかセオリー通りに作られていましたが、
ただ単に展示会に出品する製品のスペックが載っているだけでした。


従来品とどこが違うか、
また、他社製品との比較もなく魅力のないというか、
自社の売りが感じられないDMでした。



製品や商品を紹介するだけのDMなんてもったいないです、
最低でもこのDMは展示会に来て戴くDMなのに
次の行動を起こす仕掛けがありません。



せめて資料請求させることぐらいは考えないと、
おかげでこちらは展示会に行く無駄が無くなったのと
ボールペンをGETした分得をしました。

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