メディアユニバーサルデザイン
- メディアユニバーサルデザインとは
- 人は、情報の87%を視覚から得ています。わたしたちの社会にはテレビ・新聞・雑誌・インターネット、
サインと視覚メディアがあふれています。しかし、高齢者・弱視・色覚障がい者に対して「文字を読みやすくする」という配慮がなされていません、それどころかデザインを優先するあまり、何が大事か、何を伝えたいかがわかりにくいものもあります。
視覚情報の中には公共性の高い官公庁・病院などの災害情報や食品や薬品の安全情報など生命にかかわる重要なものもあり、これらを最適化することがメディア・ユニバーサルデザイン(MUD)の使命です。
すべての人が違和を感じることなく印刷物やインターネットを見られることを望んでいます。
※参考資料:全日本印刷工業組合連合会「メディア・ユニバーサルデザインガイドライン」より
- MUD(メディアユニバーサルデザイン)は次の機関に必要とされています!
- 情報発信者は常に「この情報はどんな人にとって必要なのだろうか」「特定の人にだけ機能するつくりになっていないだろうか」を確認しておく必要があります。特に「あらゆる人にとって重要な情報」「権利や安全の確保に関する情報」などは十分に配慮する必要があります。

- 教育関係の機関
- 教育機関、教材メーカー、出版社、玩具メーカー
- 公共性の高い機関
- 官公庁、公共交通機関、新聞社、電力・ガス・水道、病院、公共施設
- 危険、用法の告知機関
- 薬品、食品、機器の取扱、建築・製造現場、標識類、ハザードマップ類
- 情報の公平性が求められる機関
- 企業のIR情報、企業のCSR報告書、金融機関、生保・損保会社
※参考資料:全日本印刷工業組合連合会「メディア・ユニバーサルデザインガイドライン」より
- 情報受信におけるハンディキャップ
- 情報受信にハンディキャップ(情報弱者)がある方にはどのような方がいるのでしょうか。次のような3つのタイプに分けることができます。「高齢者」「障がい者」「外国人・子ども」です。それぞれの問題点を見て行きましょう。
- 1.高齢者
統計によると65歳以上の高齢者は2035年には3,700万人になると予測され日本は超高齢者社会に向かって進んでいます。個人差はありますが40代になると加齢による視覚の衰えが現れてきます、老眼や白内障・緑内障などですがその中でも白内障は「水晶体」が濁ることにより「目がかすむ」「明るいところでものが見えにくい」「ものが二重にみえる」などの症状が現れます。 
- 2.障がい者
車いすを利用している肢体不自由児、視覚障がい者(全盲・弱視)、色覚障がい者の3つの方がいます、それぞれ必要とする情報が異なります。 - ●肢体不自由者
車いすを利用されている方は、施設でエレベーターがあるかやスロープになっているか・障がい者用トイレがあるかと言った情報が必要です、また、車いすという低い目線でものを見るのでその位置に留意することも必要です。 - ●肢体不自由者視覚障がい者
視覚障がい者の方には音声などによって情報を伝えることも必要です。現在はSPコードによる音声案内があります、近い将来は携帯電話を端末機にした音声案内が開発されると思います。 - ●色覚障がい者
日本人男性の約20人に1人、女性の約500人に1人が色覚障がい者です、男性においては全体の約5%に当たります。これらの方は、赤を識別しづらい「1型」、緑を識別しづらい「2型」、青を識別しづらい「3型」に分かれます。「1型」が約25%、「2型」が約75%です。「1型」「2型」の両者は赤から緑の波長域の色差を感じにくくなり、見え方としては近いものになります。 
- 3.外国人・子ども
外国人の入国者数は法務省の平成19年版「出入国管理」によると2006年で800万人を超えています、観光やビジネスの一時滞在者だけでなく、長期滞在者も多くなる傾向にあります。最近はブラジルやフィリピンからの入国者も多くです。これらの方全てが日本語の読み書きが出来るわけではありません。重要な情報は日本語だけでなく、多言語表記やイラスト、ピクトなどを併用することが必要です。
また、子どもは難しい漢字や表現は理解できません、ふりがなを付けたり難しい言い回しは避けましょう。
カタカナの外来語にも、本来の英語とは違う意味合いで使用される和製英語が多く、外国人には逆に伝わらなかったり、誤解を招く表現になることもあります。
※参考資料:全日本印刷工業組合連合会「メディア・ユニバーサルデザインガイドライン」より
- メディア・ユニバーサルデザイン5原則
- メディア・ユニバーサルデザインを実践するための5原則をご紹介します。気を付けるべきこと、配慮すべきことです。
- 1.アクセシビリティ accessibility (接近容易性)
- 見えない・読めないなど、情報の入手を妨げる要因を取り除く工夫をすることです。
高齢者には明朝体でなくゴシック体を使用したり、明度差をつけた配色を行うと有効です、また、読みやすいUDフォントも有効です。
棒グラフや折れ線グラフなどでは凡例を引き出し線で示したり、線の形状を変える工夫が必要です。
- 2.ユーザビリティ usability (使いやすさ)
- より快適に便利に使える工夫をすることです。
駅や施設などでの案内でトイレと表記するだけでなく、それが普通のトイレか多機能型トイレであるかやどの場所にそれがあるかなどの情報も一緒に示してあげる必要があります。
パッケージなどでは開封口をわかりやすく示してあげることも大切です。
- 3.リテラシー literacy (読めて理解できる)
- より快適に便利に使える工夫をすることです。
たとえば文字だけの表現に頼らず、ピクトグラムやイラストなどを併用することによって、危険であることを瞬時に理解したり、文字が読めない外国人や子どもたちにも理解してもらう配慮が必要です。
- 4.デザイン design (情緒に訴える)
- より快適に便利に使える工夫をすることです。
ハンディキャップのある方だけに偏ったデザインでは、多く使用するであろう一般の方に違和感を与え、ユニバーサルデザインの意味がありません。多くの方が見たいと思うデザインにする必要があります。
- 5.サステナビリティー sustainability (持続可能性を満たす品質であること)
- より快適に便利に使える工夫をすることです。
実践するのに過大なコスト負担がなく環境へも優しい配慮をすることです。将来にわたって長く使用し続けられることが大切です。
※参考資料:全日本印刷工業組合連合会「メディア・ユニバーサルデザインガイドライン」より




